世界遺産屋久島の旅
1998年(平成10年)2月 世界遺産に指定された屋久島へ行きました。
羽田から宮崎に行き宮崎シーガイヤに一泊。翌日宮崎港からジェットホイルに乗り屋久島宮之浦港へ。
縄文杉へのルートです。往復約22km、10時間の行程
1993年に世界遺産に登録された屋久島は、樹齢7200年といわれる縄文杉をはじめとする屋久杉でも有名な自然遺産の島です。九州最南端の佐多岬から南南西に60キロほどの位置に浮かぶ周囲約130kmのほぼ円形(東西約28Km南北約24Km)の島で、面積は約500平方キロ、日本では7番目に大きな島です |
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車で島一周するとだいたい2時間ぐらい、その小さな屋久島に、九州最高峰の宮之浦岳(1935m)をはじめ1000メートルを超す山々が46座もあり「洋上のアルプス」とも呼ばれています。 | |
宮之浦岳 日本百名山に選ばれた、屋久島の中央部にそびえる 標高1936mをほこり九州で最も高い山 |
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モッチョム岳(標高979メートル) | |
モッチョム岳(標高979メートル) | |
モッチョム岳(標高979メートル) | |
白谷雲水峡 | |
急流の屋久島の川には無数の滝があります。晴れのときは清流を散し、 雨の時は濁流となって荒れ狂う滝。川や水の表情を滝は集約しています。 |
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大川の滝 | |
大川の滝 | |
大川の滝 落差88m。日本の滝百選に選ばれている屋久島最大の滝です。駐車場から徒歩1分ほどで行け、 水しぶきを浴びるほど滝壷近くまで見に行けます。 | |
大川の滝 | |
千尋の滝 落差60m。巨大な一枚岩から流れ落ちる自然が造り上げた壮大な滝です。 |
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千尋の滝 | |
トローキの滝 落差は6mですが、海に直接落ちる滝は全国でも2箇所しかありません。 |
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宮崎から到着レンタカーにて島内観光、その後屋久島いわさきホテルにて一泊。翌日早朝いよいよ縄文杉を目指して出発。登山道入り口までレンタカーで行き駐車場に車を置いて出発です。( 出発は午前7時前でした) |
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かつて杉を切り出しトロッコで伐採した杉を、運んでいたトロッコ道を歩き 縄文杉を目指す。 |
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行く手には年輪を重ねた屋久杉がところどころに現れる。 | |
トロッコ道は歩幅が合わないと歩きにくい。 | |
ウィルソン株 標高1,030m 胸高周囲13.8m 推定樹齢3,000年 屋久島最大の切り株。 |
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ウィルソン株 約400年前に秀吉に献上する際に伐採されたとされています。 |
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ウィルソン株 株のなかは空洞になっている 1914年、植物学者A・ウィルソン博士によって世界的に報じられました |
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ウィルソン株 空洞となった株の中からソラを見上げる。 |
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ウィルソン株 株の大きさがお分かりいただけますか。 |
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かつて屋久杉の林業で生活していた人々が集落を作っていた。 小中学校校舎跡。建物は取り壊されていました。 |
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登山道で屋久鹿と遭遇、島最大の動物。 | |
カメラを向けても逃げないまだ人の怖さを知らずか?今では年間20万人以上が観光でこの島を訪れる。 | |
いたるところに倒木が転がっています。 | |
杉の根が大地にしっかり延びています。 | |
屋久島は年間を通じて降雨量の大変多い島です。苔が森を覆っています、 | |
2月の屋久島は南の島といっても標高1000メートルを超えると雪が降り、予想外に標高が高くなると歩きにくくなりました。 | |
倒木の幹にはびっしりと苔が付いていました。 | |
まだ若い杉なのでしょうまっすぐ空に向かって伸びてました。 | |
幹の先から八方に枝が伸び異様な印象を受けました。 | |
日本での杉の南限が屋久島です。その南限で一般に樹齢が300年ほどと言われている杉が、2000年、3000年もの長寿の杉になるのは、年間4,000mmから10,000mmもの多雨に恵まれている屋久島の特殊な自然環境と、屋久杉の樹脂の特性が起因しています。 | |
翁杉 険しい登山道に入り、最初に対面が出来る巨木です。 樹齢2000年 |
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さまざまな原因で倒壊した、倒木があります。この倒木から新たな命が育っていきます、これを倒木更新と言います。 | |
屋久島の土台は花崗岩で栄養分が少なく、杉の生長が他の地域に比べ遅くなります。すると、年輪の幅が緻密になり材は硬くなります。そうなることで樹脂道に普通の杉の約6倍ともいわれる樹脂がたまります。この樹脂には防腐・抗菌・防虫効果があるため、屋久杉は長い年月の間不朽せずに生き続けられるのです。 | |
大王杉 大王杉も風格のある巨木。森の巨人だ! |
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夫婦杉 夫婦杉「なるほど」とうなずける自然の妙。 |
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通称、樹齢1000年以上の杉だけを屋久杉と言い、1000年以下を小杉、植林の杉を地杉と区別しています。その屋久杉は、標高にして600m以上から1300mくらいの所に多く自生し、1200m前後に巨大杉が多く見られます。 |
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スギは光を好む樹木ですから、屋久杉は暗い森の中では育つことができません。巨木が倒れて明るい場所ができると、次の世代が誕生し、成長します。倒木更新と呼んでいる現象です。このような仕組みによって屋久杉の世代交代が継続し、森林が維持されているのです。 | |
江戸時代の伐採の跡にも若い屋久杉がたくさん誕生しました。当時の伐採は抜き切りでしたので、伐採跡の明るい場所に光を好む屋久杉が育ちました。 | |
翁杉 樹高23.7m、胸高周囲12.6m、推定樹齢2000年。湿度の高い沢沿いにあり、着生樹の根とコケが幹をおおうありさまは屋久杉の古木ならではの風格です。大株歩道で最初に出会う巨木で、ウィルソン株のすぐ手前にあります。 |
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縄文杉 1966年5月、上屋久町小杉谷の標高1300メートル地点で、樹高30m、根廻り43mの縄文杉が発見されました。 |
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縄文杉 発見された当時は、発見者(岩川さん)の名前をとって大岩杉と呼ばれていましたが、取材した新聞記者が縄文土器の火焔土器に似ているということからこの名前を付けたと言われています。 |
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縄文杉 推定樹齢は7200年、世界最古の植物ともいわれていますが、あくまで推定樹齢ですので、確かなことはわかりません。 |
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縄文杉 現在、縄文杉は一般の人の手には触れることができません。というのも、木の廻りを皆伐されたため、多量の雨と強風により土が流され根が露出し、さらには登山者が根を踏みつけるという状況が縄文杉を倒壊の危機に直面させていたからです。現在は、木の15mほど手前に設けられた高台から望めるようになっています。 |
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紀元杉 樹齢2000年、樹高19.5m、胸高直径2.58m。ヤマグルマやヒノキなどの着生樹が多いのが特徴。 |
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紀元杉 | |
紀元杉 | |